2011年4月3日日曜日

勘違いしていない?運用の自動化。

こんには。さすらいのIT運用コンサルタント・ウータイです。

今回はIT運用の自動化ってな話題に触れてみようかと思います。

昨今のIT運用で自動化自動化と言われていますが、一体何を自動化するんでしょう?
ある人はシステムを仮想化するから自動化するんだとかいっていたりします。ほとんどのケースにおいて自動化という便利でキャッチーな言葉に踊らされている感があります。
ジャガイモと人参と豚肉が冷蔵庫にあるから、今日はカレーだね!と決めつけてしまっているのと似ている気がします。

余談ですが、関西圏ではカレーは牛肉が定番らしく上記の決めつけはあり得ないらしいです。
仮想化したからって、自動化というわけではありません。以前より自動化しやすくなったというのが正解だと思います。

自動化は人が行っている仕事を肩代わりする方法です。つまり、IT運用の至る所に自動化の機会いがうもれているはずなのです。仮想化だからっていうのはあくまで自動化のきっかけであり、あまり狭い視野で検討する事は得策ではありません。自動化は規模が大きくなればなるほど効果が出やすいからです。

IT運用の内訳としては、


①情報の収集
②マネジメント
③構成アイテムへの作業

の三つがほとんどだと思いますが、これらは多かれ少なかれ自動化できる領域です。
例えば
①システム監視からアラームが発生。
②重要度を判断、調査、回避策を提示しつつ、ダウンタイムをモニタ。
③回避策を適用。

という流れが当てはまるとおもいますが、これらはイベント管理~インシデント管理プロセスの流れです。

更に、
①緊急の脆弱性に関する報告を受ける。
②変更要求を提出、分析、承認、テスト、計画を明文化し管理。
③作業依頼に下が手tパッチ適用作業。

といった場合もプロセスです。
つまり、自動化は人がプロセス(ルール)に従って行動する手順を肩代わりする方法なのです。
プロセスを作ることはよく”標準化”という言葉に置き換えられますが、IT運用のプロセスが明文化されていない、もしくは決まっていなければ、自動化も局所的になり効果の得られない結果になってしまいます。

大きな効果を得るためには、運用プロセス全体を視野にいれた自動化戦略を検討するべきです。一方、自動化を目的としたプロジェクト化は避け、自動化された後に

どの様な運用になっているべきか?

という明確なゴールイメージと数値化された効果を事前に設定しておく事をお勧めします。
大抵のケースでは自動化システムを構築してチャンチャン。うまく動きました。おめでとう。という話が多いです。あくまでも自動化は方法であり、目標ではないことをお間違えなく。

最近のITインフラのトレンドは仮想化です。この仮想化の目的はリソースの有効活用や集約化による物理インフラ数の削減など色々ありますが、仮想化を行うことでインフラをある程度、標準構成にできるというメリットあります。つまり、個別の一戸建て住宅くではなく、マンション型のインフラになるという事です。扱う構成のタイプやテクノロジーがある程度決まっていれば、運用はスーパーエンジニアを個々の製品ごとに用意する必要もなくなりますし、ファミリーレストランのようにある程度誰でも料理ができ、お安く、すぐにテーブルに出せるメニューが作れるわけです。
これで管理手順は標準構成に合わせたもにだけが残り、シンプルになるはずです。
なので自動化が推奨されているという裏があるのです。

IT運用を自動化しようかと考えているみなさんにとって重要なことは

  • まず、運用効率、コスト削減の対象とその目標値を明確にする。
  • そして運用される構成と運用業務を標準化、シンプル化する。
  • 方法として詳細な手順に落とした上で自動化する。
  • 更に効果を継続的に測定しPDCAを回す。

ことを視野に入れておくということだと思います。

では、また次回。

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