2011年4月24日日曜日

ホントに管理出来てる?

こんにちは。さすらいのIT運用コンサルタント・ウータイです。
私はお仕事上、色々なユーザ企業IT部門の方々とお話をすることが多いのですが、プロジェクトなどの提案の際にいつもこんなことを訪ねます。

「そのプロジェクトは何をもって成功としていますか?」

と。大抵は回答が出てきません。
出てきてもコストダウンとか、品質向上、システム化などと抽象的な言葉が多く、明確なゴールが出てこないのです。
そして、プロジェクトが始まると最終的なゴールは、サービスインできる事になってきたりします。これはベンダから見れば検収を上げてもらうためにそこにマイルストーンを置くことが多いので、ベンダとしてはこれはアリなのでしょう。
ですが、ユーザ企業のITは違います。そのシステムを管理しビジネス成果を出していくことが本来のゴールなのではないでしょうか?

例えば、監視システムを導入し、やっとのことでカットオーバーしても、その監視の機能が有効に活用できているのかということを継続的に検証していくことが運用で求められるはずです。
監視が出来ているから安心。うまく管理できているというのは間違いだと思います。
監視データが取れているだけではテクニカルには成功と言えるかもしれませんが、その機能がどれだけ会社にとって有効なのかということを測定、検証し改善するという行為を継続的に行わなっていなければそれは単なる放置です。マネジメントとは呼べません。
監視は機能であり、管理ではありません。
監視した結果をイベントというデータで管理することが必要となります。結果がデータになれば、有効性やリスク、コストなどをはじき出せるようになるはずです。

他にも資産管理をしているという人は多いですが、これは
「パソコンのインベントリを収集しています。」
ということが殆どで、収集したインベントリデータを活用しているケースはあまり聞きません。
しかも、パソコンだけが資産ではありません。ITにはその他様々な資産があるはずです。
そんなところからも、ホントに管理できていますか?という感じになってしまいます。

Wikipediaでは管理について以下のように説明されています。

社会学において管理とは、組織においてある目的を効果的でなおかつ能率的に達成するために組織そのものの維持発展を図ることである。また、企業においては企業の目的を達成しつつ活動を円滑にするためにといった諸活動のことである。これらの活動では人員資金物品情報の4つの資源を重要視しており、これらの資源調達及び配分活用するために人事財務制度などを整備、組み合わせや、目的活動にかかわる企画評価機能の充実などがその代表例とされる。

情報を集めることは、頑張って行うのですがそれをどう使っているのでしょう?
利用目的はあるのでしょうか?

情報技術(IT)の人々は目的を持って管理対象を情報化し分析、意思決定することが苦手なようです。

そんなことはないでしょうか?

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